評価は“ヒト”ではなく“仕事”を評価する!判断軸は〈経営理念 経営ビジョン 経営戦略〉で強い組織づくりへ!

こんにちは!ポケット人事編集部です。

 

今回は給与制度を運用していく上でキーポイントになる人事考課(評価制度)についてお話をさせて頂こうと考えております。

 

人事考課(評価制度)と聞くとどんな印象をお持ちでしょうか?

もしかしたら堅苦しく、小難しい印象をお持ちの方も多いのではないでしょうか。

 

人事考課とはどんなものかを簡単に説明すると、スタッフの評価の仕組みと評価の方法をルール化するということだからです。

 

仕組みという意味では少々複雑に思えるかもしれませんが、ルールの作り方やプロセスがわかればしっかりと導入することが出来ます。実際にはそんなに難しく考える必要はありません。

人事評価は“ヒト”ではなく“仕事”を正しく評価する

本題に入る前に、人事評価の本質についてまずはお話させていただかなければなりません。

 

人事制度を導入している、いないに関わらず、従業員を雇っている以上は日常的に個々の社員さんの評価というものを行っていると思います。

(これは、意識的に行っている場合もあれば、無意識的に行っている場合もあります。)

 

しかし、人事制度の中で人事評価(評価のシクミ)を行いましょう。となった時に、多くの企業様で出てくるセリフとしていくつか共通するものがあります。

 

・会社には評価できるような人材がいない
・会社では社員を評価するのはまだ早い
・評価を行うべき管理者がそもそも器じゃない

 

このような内容を見て自社でも同じだな。と感じられる方もいるのではないでしょうか。

 

しかし、この考えの根底には、人事評価 → 人に対する評価(人を評価するモノ)
→ 人は人を正しく評価できない → だから人事評価はすべきでない

との考えがあります。しかし、この考え方は間違っています!

 

人事評価は「人」を評価するものではなく、対象はあくまでも「仕事」です。

「人」を評価しようとすると、性格・育った環境・学歴・能力・宗教観など評価者の価値観により大きなブレが生じます。

 

また、本人が改善しようにも改善することも出来ない問題も多く評価対象としては不適切であることが分かります。

 

そのため、人事評価の範囲は「仕事」に関することに限定されます。

人事考課の評価プロセスについて

人事考課では、通常、一定期間スタッフの評価を行い、給与や賞与の算定または、昇進・昇格の判断基準とします。

 

人事考課は、主に次の3つの視点から制度設計されることが多いです。

 

1.情意(態度)評価
・・・仕事に取り組む姿勢に対する評価。(評価基準・項目は各社の価値基準による)

 

2.成績(業績)評価
・・・一定期間の成果・成績に対する評価。(評価基準は役職や年次により異なる)

 

3.能力(職能)評価
・・・評価時点での能力に対する評価。(等級・役職毎に能力要件は異なる)

 

実際の運用の際にはこの3つの視点から更に項目を分けてブレークダウンさせて行きます。

 

例えば、先ほどの3つの視点から

1.情意(態度)評価…協調性・あいさつ・責任・経営理念
2.成績(業績)評価…売上・棟数・工期・クレーム
3.能力(職能)評価…資格・判断力・実行力・部下指導力

この項目を基に5段階評価などを行います。項目を細かく設定する目的は、「人事考課の標準化」であると言えます。

 

簡単に言いますと、人事考課の方法や判断基準を誰がやっても誰が見ても分かるような形にするということです。それが、「人事考課の標準化」ということになります。

 

「スタッフの評価をしましょう」では評価者は何を見たら良いのか分かりません。
また「情意・成績・能力別に評価をしましょう」では評価者により評価箇所にズレが出ます。

 

その為、出来るだけ、評価項目を細かく設定し、誰が評価しても同じように評価できるように評価すべきポイントを決めておく必要があるのです。

 

そのために大切なのは、この3つの項目をより自社が求める内容・行動・数値に落とし込むことで、適切な評価を行う事ができます。

 

成果の評価でも、「大変良い」「良い」「普通」「悪い」「非常に悪い」など抽象的な5段階評価などでは自社にあった適切な評価をブレなく誰もが行う事は難しいです。

 

しかし、「大変良い」は粗利○○万円以上、新規受注○○棟以上、「普通」は粗利□□万円以上△△万円以下、新規受注■■棟以上▽▽棟以下などの様に、誰もが分かる明確な数値や文字にすることで、誰でも正しく評価が行えます。

人事評価で陥りやすいポイント

ただし、ここで、多くの工務店様が陥り易い間違いが3点あります。

 

1点目は、評価項目が他社のマネ事や一般的な項目になっている。
2点目は、評価項目が全社員共通のものとなっている。
3点目は、評価1~5のような単純な数字に置き換えた評価にしている。

 

1点目は、評価項目が自社の価値観や評価すべき項目として相応しいものとなっていないという事です。

 

業種も業界も地域特性も価値観も違う会社の評価基準をマネしても本当に納得のいく評価は出来ません。

先もお伝えさせていただいた通り、ここには自社の経営理念や価値観を交え設定しなくてはなりません

 

2点目は、新入社員から幹部社員まで、または営業から工務まで同じ基準で評価することは出来ないという事です。

仕事上で求めるものが違う様に評価基準も異なるものを設定しなくてはなりません。

 

3点目は、数字だけでは評価者ごとに判断のブレが大きくなるという事です。

数値に落とし込むのが大切な一方で、このポイントはやや逆説的かもしれません。

 

もちろん、テストの点の様に90点~100点は評価5、75点~89点は評価4などの様に明確に数値化できるものであればいいですが、評価においては、単純に数値化できるもの多くない可能性があります。

 

そのため、場合によっては、評価項目ごとに求める内容を文字化し設定しなければなりません。

 

例えば評価項目に「挨拶」という項目があったとします。

 

この時に、評価1を「挨拶をしても返さない」、評価2を「自分から挨拶をすることは無いが、挨拶されれば返していた」、評価3を「いつも誰に対しても自分から挨拶をしていた」と言う様に評価の基準を文字化することで、誰が評価をしても評価のブレを小さくすることができます。

 

既に人事考課(評価制度)を導入済みの工務店様は自社の制度の見直しの際に、これから導入をご検討の工務店様は今後の導入の際に、以上の3点に注意した上で制度設計をして頂きたいと思います。

 

また人事考課(評価制度)導入の際には、他社のマネ事や既製品として世の中に出回っている制度や項目ではなく、自社の価値観や目的、方向性をしっかりと持った上で自社オリジナルの制度の設計・導入されることをお勧めします

 

評価は相対評価ではなく絶対評価…は実現可能なのか?評価で大切なたった1つのこと

こんにちは!ポケット人事事編集部です!

今回は人事評価制度と給与設定に関する内容をお話ししていきます。

 

人事評価は絶対評価?相対評価?

 

給与を決定する一つの基準として、人事評価制度を導入されている工務店様も増えてきていますが、この評価の際にどのような基準で評価されているでしょうか?

 

近年では、評価は相対評価ではなく絶対評価にしなければいけない。という内容が主流になっていますね。

 

以前は、学校の通知表も相対評価でしたが、今では○点以上はA、○点から○点はBなどのように、基準を満たせば全員がA評価になってもよいというのが絶対評価になっています。

 

絶対評価は評価基準が明確に示すことができ、社員の納得感を得ることや、モチベーション管理、達成度評価、能力評価という意味では一定の意味を持ちます。

 

では、実際に評価制度を導入した際に、工務店様で絶対評価を行うことは可能でしょうか?

 

私の見解としては、非常に難しいと考えています。

 

工務店の人事評価には相対評価が向いている

その理由は、給与原資には限りがあるからです。

 

絶対評価を行うという事は、基準を満たした人には、それ相応の報い(金銭の場合が多い)をしなければいけません。

 

評価はしたけど、それが何にも反映されなけれは社員の不満が高まり、評価を行うことが逆に社員のモチベーションを下げる結果につながりかねません。

 

その為、評価に伴い、評価基準に見合った昇給を強いられることとなります。

 

仮に、社員50人の工務店様で全社員が昇給基準をクリアし、一人平均で月額1万円の昇給となった場合、賞与も含めると年間で1,000万円近い人件費の増額となります。

 

バブル期のように、右肩上がりで、どんどん昇給させても企業も増収増益だから大丈夫!
という時代であれば、この方法で問題ありません。しかし、そうはいかないのが現実です。

 

そこで、私は工務店様の現代における経営では相対評価をお勧めします。

 

相対評価の一番のメリットは業績に応じ、企業側で自由に昇給予算を設定できるところにあります

 

この方法であれば、業績が良かった年には良かったなりの昇給予算を悪かった年には悪かったなりの予算を設定できます。

 

大切なのは納得の評価制度+フィードバック

 

ここまで、お話しすると結局はえんぴつ舐めの評価(社長や評価者の感覚に基づく評価のことですね)と変わらないじゃないか。

とお感じになる方もいらっしゃるかもしれません。実際その通りなのです。

 

・元気があっていい
・いつも遅くまで残って働いていた
・後輩の面倒をよくみていた
・何となく仕事が頼みやすい
・報連相がしっかりしているので、任せておいても安心

 

こんな方はなんとなく評価してしまいたくなりますよね。

人が人を評価する以上、完璧なものは存在しません。

 

極論ですが、中小企業における人事評価制度とは、相対評価(えんぴつ舐め)をルールに乗せて、社員の満足ではなく、納得感を高める為の資料集め、資料作りの作業です。

 

それでは、社員が報われない…会社の搾取だ…などと言う方もいるかもしれませんが、私は、会社が社員に報いる最善の方法は事業の継続だと考えています

 

絶対評価で一時的な昇給増や満足感を与えるよりも、相対評価により会社に無理なく着実に成長できる給与制度のスタイルが企業の長期的な繁栄、敷いては社員の幸せにつながると考えています。

 

また、本当に時間を割かなくてはいけない部分は、フィードバック制度の確立です。

重要なのは評価結果をどのように本人に伝えるか、なんです。

 

数百人、数千人規模の会社であれば評価にも「合理性」・「能率性」の原理・原則を取り入れて時間を短縮して実施することも必要です。

 

しかし、100名以下の中小企業様においては、「納得性」・「合意性」の原理・原則を守り、社員の皆さんに対して一人ひとり、しっかりと個別の面談・フィードバックの機会を設けることが重要です

 

また、面談・フィードバックを受けて実際に社員の皆さんがどのように感じたかについてのアンケートを実施することもお勧めしています!

 

面談の時間だけでは伝えられなかったことや評価者や会社に対する不満や改善提案など様々な意見を救い上げることができる効果的なツールとして是非ご活用下さい。

 

相対評価での昇給額設定方法

工務店様の現代における経営では相対評価をお勧めしていますが、その手法を表を交えて1つご紹介いたします。人事評価制度と昇給額について更に掘り下げた内容をお話ししていきます。

上の表は、評価を行った際に部門(職種)毎にランク分けをするための資料です。

 

この表を使う際の肝となるのが、ランク別人数の設定です。方法はいたって簡単です。

 

例えば、今期の営業は棟数も予想を上回るペースで取れたので、SやAランクの人数を多くして、Dランクは0人にしよう。

 

逆に工務は発注ミスやクレームが相次いでいたので、Sランクは0人としよう。というように、業務の実態や業績を反映させて人数を決めるという方法です。

 

そして最後に、決められた人数の枠に評価順に振り分けしていきます。

 

ここまでは、いわゆる相対評価。順位づけですが、ここから給与に反映させるポイントをお伝えします。

ここでのポイントは昇給原資を守る。という点にあります。

 

例えば、今期は会社として10万円(月額)の昇給原資が用意できるとします。
この原資を適正配分する仕組みとして、ポイントと人数の振り分けが重要になります。

 

一般のSランクは50ポイント、係長のDランクは50ポイントというように役職別・評価ランクべつにポイントが決まります。

 

全社員のポイントを合計したものが今回の全社ポイントとなります。

 

仮に社員数15名の工務店様で全社ポイントが770ポイントだとした場合、昇給原資10万円ですので、1ポイント単価は130円となります。

 

あとは、この1ポイント単価130円を再度、ランク別のポイントに乗じて昇給金額が決定します。一般のSランクであれば、(130円×50ポイント=6500円)となります。
この手法であれば、昇給原資をオーバーする可能性は皆無です。

 

実際の運用の際には、部門別・年齢別・役職別にポイントの比重をズラすことで、現実的かつ理想的な予算管理が可能となります。

 

評価と給与の関係をしっかりと把握しコントロールすること

何となく、えんぴつ舐めで決められていた給与額もこのシステムに落とし込むことで、一定の基準を持って運用することが可能となります。

 

制度改定をご検討の際には是非参考にしてみてください!

工務店・ビルダーの中途採用における大きな4つのポイント

こんにちは!工務店の人事のお悩み解決、ポケット人事編集部です!

 

工務店経営者様にとって「有能な人材が集まりにくい」「毎年退職者が出て社員が定着しない」などといった人材採用・育成の悩みは多いのではないでしょうか。

 

今回は工務店・ビルダーの人材採用、中途採用におけるポイントをお伝えしたいと思います。

 

即戦力を求める企業では中途採用が欠かせませんが、新卒採用とは違う中途採用のポイントは何でしょうか?

 

「求める求職者はその地域にいるか?」

新卒採用とは違い、中途採用の場合は募集する職種によってその難易度が変わってきます。

 

地域差はありますが、全国的に見ますと即戦力の営業や事務関係の方は比較的採用しやすく、逆に専門職にあたる即戦力の設計士や施工管理職は採用しにくい傾向にあります。

 

まずは自社の地域で営業職・設計職・施工管理職がどれくらい採用しやすいのか(即戦力の職を探している求職者がどれくらいいるか)、を知ることが重要です。

 

これにはインターネット上のデータベースサイトが活用できますので、ぜひお試しください。

 

「どんな方法で採用するか?」

中途採用の募集の告知(募集広告)を何を使って行うかということは、非常に大きなポイントになります。

 

主なものだけでも、求人情報誌、求人サイト、求人折込チラシ、新聞の求人欄、地域ミニコミ誌、ハローワークなどがあります。

 

過疎地域では、ハローワークを利用しても有能な人材が取れる可能性がありますが、ある程度都市部になりますと、ハローワークでの求人では有能な人材はなかなか採用できません。

 

これは求職者の立場になって考えると分かりやすいのですが、有能な方であればあるほど、ハローワークには行かずに、インターネット上などで求職活動を行う傾向が強いからなんですね。

 

また、当たり前の話になりますが、1~2年単位で転職を繰り返している人よりも、少なくとも4~5年は一つの会社に定着している人の方が、良い人材であるケースは多いです。

 

ちなみに、こちらは傾向としてではありますが、現在離職中(無職)の人よりも、現在在職中の人の方が、良い人材であるケースは多いという印象ではありました。

「面接で前職の話をどうするか?」

次に面接をする際に気を付けたい具体的な内容やコツをお伝えします。

 

面接で確認すべき最も重要なこととして、応募者が「前職の会社を今どう思っているか?」ということが挙げられます。

 

前職を退職した経緯は人それぞれだとは思いますが、今でも前職のことを良く言う方は、御社に在職中も御社を退職後も、御社のことを悪く言うことはありません。

 

逆に今でも前職のことを悪く言う方は、御社に在職中も御社を退職後も、御社のことを悪く言う可能性が高いです。

 

つまり、どのような理由があったにせよ面接の時点で前職のことを悪く言う人は、採用しない方が良いです。

 

次に、どの応募者も同じような話を面接でするので差が分からない、といった声も良く聞きます。

 

これについては、そもそもこちらの質問が一般的な当たり障りの無い質問になっていることが考えられます。

 

「なぜ当社に応募したのですか?」「あなたの長所を教えてください」

というような質問は、応募者がどこの会社の面接でも聞かれる質問なので、応募者も答えを用意してますし応募者の本音も聞き出せません。

 

御社が特に重視する項目や、これだけは確認しておきたいという御社独自の質問事項を用意した上で面接に臨んで頂きますと、応募者の差が今まで以上に分かるでしょう

 

また、営業職を中途採用する際に注意したいこととして、「社内新築受注キャンペーン優勝」などといった前職での実績が挙げられます。

 

そもそも履歴書に嘘を書いている場合は論外として、良くあるのは実績を水増ししているケースです。

 

先程の社内新築受注キャンペーン優勝も、実は個人ではなく営業所単位での表彰であり、応募者一人の個人実績では無かった、というケースは良くあります。

 

また個人実績の場合でも、例えば○年度新人賞と言って新人が2人しかいなかったですとか、受注棟数西日本トップと言って西日本に支店が1つしか無かったなど、笑えないケースも過去にありました。

 

こういった過去の実績に対する面接での対策方法としては、突っ込んだ話をすることで具体的な実績を聞きだすようにすることが必要です。

 

また実績だけでなく、なぜその実績を残せたのかという取組方法やプロセスを詳しく面接で確認することで、その実績が本当なのかはある程度判断できます。

 

営業職を中途採用する際は、是非、履歴書や職務経歴書の記載だけではなく、突っ込んだ質問をすることを心がけてください

 

「自社を基準にしたとき、どうなのか?」

最後になりますが、応募者を見抜く(評価する)基準をどうするかという悩みも良く聞きます。

ここで忘れないで頂きたいことは、必ず基準を自社に合わせるということです。

 

いくら応募者が他社で活躍した実績を持っていたとしても、御社の社風や仕事の仕組みに合わなければ御社では活躍できない可能性が高いです

 

逆に他社では鳴かず飛ばずだった営業職の人が、別の会社に転職した途端にトップセールスになるという話も実際にあります。

これはその人が突然変異したのではなく、その人に合った会社に入れたからトップセールスになれたということなのです。

 

応募者を評価する基準としては、「面接の時点での能力や雰囲気」ではなく、「御社に入社後に能力が活かせそうか」「御社の社風に雰囲気が合うか」という基準で、面接をして頂きますと良いです。

 

以上が、中途採用をする際の面接のコツになります。

 

地域によって多少異なりますが、年末年始は中途採用市場に人が増えてくる時期でもあります

もし中途採用の面接をされる際は、今回お伝えしたコツを1つでも活かして頂き、より良い人材が獲得できましたら幸いです!