労務・人事制度

ブラック企業・ゆるブラック企業にならないために

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2020.02.19

こんにちは!ポケット人事編集部です。

 

最近は新聞やニュースでも多く取り上げられる「ブラック企業」というワード。
若者らの間ではブラック企業への関心が高まり社会問題化しています。そこで、今回は「ブラック企業」について考えていきたいと思います。

 

厚生労働省は2014年から、「ブラック企業」に悩む若者の支援を目的に、ハローワークに専用相談窓口を設置し、夜間や休日に無料の電話相談など「ブラック企業」に関する相談業務を強化してきました。
厚生労働省は「相談があった企業は迅速に調査し、労働環境の改善につなげたい」としています。

 

ブラック企業の定義って?

ところで、「ブラック企業」の定義とは何でしょうか?

長時間労働・セクハラ・パワハラ・社内いじめ・低賃金・残業代未払い・コンプライアンス違反etc 様々な条件が考えられますが、明確な数値や基準は定義されていません。
※もちろん、法令違反(労働基準法違反など)は「ブラック企業」の判断基準として明確な基準の一つとして考えられるでしょう。

 

そんな「ブラック企業」の定義を一点に絞り考えていこうと思います。
それは、自分が経営者であれ、従業員であれどんな立場でも構いませんが、
「自分の家族・子供を自社で社員として働かせたいか?」です。この問に、瞬時にYESと回答できれば、非常に良好な社風の会社でしょう。

 

では、少し自社の状況と照らしあわせて考えてみて下さい。
1.長時間労働・サービス残業・休日出勤が当たり前
2.安月給(年収ベースで30歳で300万円前後)
3.大量採用、大量退職を繰り返している(常にハローワークに求人を出している)
4.心身共(怪我・病気・精神的病など)にボロボロになったらポイ捨てされる
5.業務で使う備品などを社員の自己負担で購入している

 

いかがでしょうか?思い当たるふしは無かったでしょうか?こんな会社で自分の家族や子供を働かせたいでしょうか?
今後、従業員の認識や法律の理解が高まれば、これまで、善しとしていたことも一気に「ブラック企業」のレッテルを貼られる結果を招くかもしれません。

 

そんなこと言っても、現状の体制は変えられない。だから仕方がない。という意見もあるでしょう。
そんな変えられない状況や体制がある中でも、企業ができる防衛策は「社員との人間関係の構築」です。

定期的な面談や都度の声掛けなど日常の些細な言動・行動に注意を払うだけで、最後に待つ結果を大きく変えることも可能です。

人間は感情の生き物です。「ブラック企業」とされ従業員に見限られるかどうかも最終的には人の感情次第です。

世間がどのように見るかももちろん大事ですが、そこで働く従業員全員が自社を好きでいてくれること以上の企業防衛策はないでしょう
社内の人間だけで改革が難しいのであれば、協力業者さん、外部講師、コンサルタントなど様々な人の力を借りながらでも是非、社風改善や意識改革に取り組んでみてください

ゆるブラックにならない為に~ワクチンはお早めに~

次に「ブラック」ではないが「ゆるブラック」な企業について考え行きたいと思います。

さて「ゆるブラック企業」とはどんな企業でしょう?

 

この概念が認知され始めたきっかけはTwitterでした。
「『ゆるブラック企業』ってある。何年やっても月給20万ちょいで、キャリアパスはなく他社で通用するスキルも身につかない。(中略)5年もいれば向上心もスキルもなくなり、歳だけとって人生終わるとこ」

 

単純作業のみで身に付かないスキル。やる気のない同僚。雀の涙ほどしか上がらない給料。転職すらできない。気がついた時には茹でガエル状態。ゆるブラック企業で働く人の近い将来はこんな状態になっているかもしれません。

 

では、あなたが経営する工務店がゆるブラックではな本当のホワイト企業になるためには具体的にどんな施策が必要でしょうか?

まず大前提として、ブラック企業になることは避けねばなりません。

 

厚生労働省のHPを参照すると、ブラック企業の定義について以下の様な記述があります。

一般的な特徴として、
①労働者に対し極端な長時間労働やノルマを課す
②賃金不払残業やハラスメントが横行するなど企業全体のコンプライアンス意識が低い
③このような状況下で労働者に対し過度の選別を行う。などと言われています。

 

これを読めばお分かりになるかと思いますが、厚生労働省は
①時間 
②ハラスメント 
③格差
についてしか触れていません。
これさえクリアすれば万事OK、ホワイト企業!という訳にはいかないということはここまで読んでくださった方ならお分かりかと思います。

 

では、ゆるブラック企業に足りないものは何か、という視点で考えてみましょう。
スキル、キャリアステップ、昇給、やりがい…これらは一連の流れとして成立しそうですね。キャリアステップが明確で、それに則り昇給があり、各ステップでスキルが身につき、労働者のやりがいに繋がる。このサイクルがあれば、ゆるブラック企業から脱し、解毒が出来そうですね。

 

ある工務店さんの例をあげましょう。
ここでは評価制度を用いて若手の教育を行っています。
まず前提として評価項目があり、若手社員には先輩が一人つくメンター制度を用い、定期的に面談を行います。そこで自己評価と先輩からの評価で総合点を算出し、ランクアップできるかを検討します、そして今後はどの項目を重点的な目標とするかを先輩と決めていきます。これを一連の流れとして、1年で4回評価を行います。

一定以上の点数と取得しランクアップが出来たら昇給、評価項目は単にスキルだけではなく、「周りの人の事を考えた行動ができているか」などの人間的な要素や愛社精神を問うものも含まれているため、若手でもチャンスが多く与えられている評価制度になっています。
こうした評価制度のほかに、福利厚生を見直して資格手当を導入することも社員のやる気や自己研鑽、やりがいに繋がります。

会社を動かすのは人

当たり前ですが、会社を動かすのはヒトです。

ただ毎月お金を渡すだけでは必ずしも積極的に人は動かないものですから、どうしたらやりがいに繋がるのか、長く自社で働いてくれるのか、そんな当たり前のことから考えたら、おのずと上記のような制度や施策が必要になってくることは明白です。

 

社員の気持ちを親身になって考える。
働き方改革は、「当たり前」の概念と、少しの優しさと手間があれば実行できるのかもしれません。
そうすれば、社員が会社のことを好きになり、もう少し頑張ってみよう、会社に貢献しようという気持ちが芽生えてくるはずです。自社で働くことに誇りをもって、お互いやりがいを感じながら毎日仕事をしたいものです。