働き方改革

“8時間労働制”を“7時間労働制”に変えるとどうなる?意外と知られていない労働時間の考え方

  • 8時間労働制
  • 労働時間管理
  • 法定休日

2019.09.30

こんにちは!ポケット人事編集部です!

 

今回は労働時間の管理について、理解を深めてもらおうと思います。

 

どうして“8時間労働制”なの?

皆さんの会社の1日の労働時間は何時間でしょうか?

多くの工務店様では8時間労働制を採用していることと思います。

 

では、なぜどこの工務店様でもこの8時間労働制を採用しているのでしょうか?

 

・昔からそうだったから
・他社も皆8時間労働制だから
・そういうものだと思っていたから

 

など、8時間労働制という時間に対して特に疑問を持つことも無かったのではないでしょうか?

 

現在では週休2日制が一般化している為、週の労働時間40時間から逆算すると1日の労働時間は必然的に8時間となる。とも言えますが、実は8時間制にすることは絶対ではないのです。

 

労働時間を変えることのメリットとは?

 

あまり知られていませんが、実は労働時間を1日7時間に変えるだけで、会社にとっては大きなメリットがあります。
それは、『年間法定休日日数の削減』です。

 

労働基準法では、週に1度は休日を与えましょう。さらに1日の労働時間をベースとして年間の休日日数を決めますよ。と定められています。

 

その為、一日の労働時間が長いと必然的に年間法定休日を多く与えなくてはいけなくなります。

 

ちなみに…各労働制を導入する場合、年間の法定休日は下記のように変わります。

・8時間労働制の場合  …年間105日以上
・7.5時間労働制の場合…年間87日以上
・7時間労働制の場合  …年間68日以上

 

8時間労働と7時間労働では、たった1時間の差で約1ヵ月分もの休日日数の差になります。この差、大きいと思いませんか!?

 

ただ、ここで疑問に思われた方もいるかもしれません。今まで8時間でやっていた仕事を7時間でやろうとしたら結局1時間の残業になり、残業代がかかるじゃないか。
と、ごもっともな疑問です。

 

しかし、この点も実は問題ありません。

 

1日の労働時間が8時間を超えなければ、7時間労働制だとしても所定内残業という考え方から通常の残業算定に使われる1.25倍分も必要ありません。

 

ここまでのまとめ

①8時間労働制は絶対的なものではない
②1日の労働時間を変更することで法定休日日数を調整できる
③7時間労働制でも8時間までは割増賃金の必要なし

“7時間労働制”を導入するメリットとは?

 

7時間労働制を利用し法定休日日数を調整することで、どのような効果と会社にとっての労務上のリスクヘッジができるかをお伝えします。

 

社員に与えなければいけない休日日数が少なくなることは、メリットでしょうか?それともデメリットでしょうか?

 

ここは、各工務店様の考え方次第にはなります。

 

7時間労働制にして、現実的には年間休日68日では、いくら綺麗ごとを言ったところで会社の考えに賛同してくれる社員は少数派でしょう。

現実にはある程度の休日日数を与える必要が生じます。

 

それでは、7時間労働制なんて意味がないじゃないか!と思われる方もいるかもしれませんが…そんなことはありません。

ポイントは指定有給休暇制度を使うこと

【7時間労働+指定有給制度】という考え方を活用することで、一定の問題を解決することが出来ます。

 

一般的な工務店様では、年間休日日数は、週休2日+祝日・GW・盆・正月を合わせて年間110日前後でしょうか。

 

年間法定休日日数との差については、会社が独自に与えていることになります。

 

更に、社員の休みには上記で上げたものの他に有給休暇も存在します。有給休暇は法律上、社員の正当な権利であり基本的に会社はこれを拒否することはできません。

 

しかし、会社からすれば自由に休みばかり取られていては仕事が進みません。

 

そこで、有給休暇には「指定有給休暇制度」(会社が自由に有給休暇の日を設定する方法)というものがあります。

 

この制度を使うことで社員本人には5日間だけ自由に有給休暇を取れるようにしておけば、残りは会社が有給休暇の取得日を決定することが出来ます。

※ただし、あらかじめ労使協定を結ぶ必要はありますのでご注意ください。

 

この考え方を使えば、法定休日日数が仮に68日だとした場合、今までの休日日数と比較して少なくなった部分(出勤が必要となった日)に対して、会社が有給休暇を設定して休みを与えることで、社員は一定の休日日数が確保され、同時に会社としては有給休暇のリスクを軽減できるというメリットもあります。

 

このように、一つの制度、考え方から会社のシクミに様々な形に変化をつけることが可能となります。

シクミに絶対はありません。答えもありません。

 

今回は一つの例をご提示し、見て頂きましたが、各工務店様の考え方を反映させ自由に変化させ、オリジナルのシクミを是非作ってみてください。